本日は住宅ローン控除でもメリットが大きなZEH(ゼッチ)について説明していきたいと思います。
ZEHとは?
ZEH(ゼッチ)とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称です。省エネ性能の向上とエネルギー創出によって、1年間で消費するエネルギー量が正味で概ねゼロ以下となる住宅と定義されています。
政府は、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを宣言しており、エネルギー基本計画において「2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」ことを目標としています。
1.ZEH(ゼッチ)
高性能・省エネによって「20%以上」の消費量を削減し、かつ太陽光などで創出されたエネルギーを加えて「100%以上」の省エネが実現できる住宅です。
2.Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)
エネルギーを創出するには、一定の太陽光が必要です。寒冷地や低日射地域、多雪地域では、創出するエネルギーが消費エネルギーを上回ることは難しいため、特別なZEH基準が設けられています。それが「Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)」です。
Nearly ZEHは、高性能・省エネによって「20%以上」の消費量を削減し、かつ太陽光などで創出されたエネルギーを加えて「75%以上」の省エネが実現できる住宅と定義されています。
3.ZEH Oriented(ゼッチオリエンテッド)
寒冷地等のみならず、都市部狭小地も太陽光パネルを載せるには屋根が小さく、十分なエネルギー創出が難しいため「ZEH Oriented(ゼッチオリエンテッド)」という基準が設けられています。
ZEH Orientedとは、高性能・省エネによって「20%以上」の消費量の削減を実現できる住宅。創エネ基準はありません。
都市部狭小地とは、北側斜線制限の対象となる用途地域等で敷地面積が85㎡未満の土地と定義されています。ただし、平屋建ての住宅は含まれません。
新築分譲住宅・注文住宅で受けられるZEH補助金
国をあげて住宅のZEH化を推し進められている今、補助金制度も充実しています。
ZEH支援事業
ZEH住宅は、住宅ローン控除でも優遇されます。
控除率は一律0.7%ですが、省エネ基準適合住宅の借入限度額が原則3,000万円のところ、ZEH住宅は原則3,500万円。年間控除額は、最大24.5万円です。
控除期間は13年(中古の場合は10年間)ですので、ZEH住宅の総控除額は最大318.5万円。省エネ基準適合住宅との差額は45万円以上にもおよびます。
なお、2024年以降に建築確認を受けた省エネ基準を満たさない新築住宅は、住宅ローン減税の対象外となりますのでご注意ください。
とはいえ、まだまだZEH認定を受けている住宅は少ないのが現状です。今後もZEH住宅に対する優遇制度が増えるかもしれませんので、今後も目が離せません!